アコウダイと僕
「売り出し方をつくる」
心の解説者®︎ 平山です。
メニューと文字
梅雨明けもないままにセミの声が響く。
僕らは夏はまだなのかと思いながらも
セミは夏の訪れを知らせている。
こんなにも変化のない毎日を過ごしていると
「何か楽しいことはないのかと?」
いつもの定食屋さんへ足を運ぶ。
青いのれんをくぐり自動ドアがひらく。
「いらっしゃい」とおかみさんの優しい声が
店内に響く。
人の少ない店内にいつものメニューが並ぶ。
何か新しい食べ物はないのかと目でメニューを
追いながら、気になるのは「おひたし」が
「おしたし」と書かれたボードだけ(笑
「何もないじゃん」と心でささやきながら、
頭髪の少ないタクシー運転手さんが来ないのか
キョロキョする僕。
そんな簡単に役者は揃わない・・
いや・・すみっこにいらした!
この人はアコウダイのおじさん!
クリントイーストウッドを想わせる風貌で
いつも肴ではなく魚をつまみに酒を飲む70代のおじさん。
ただ、会話が合わない・・
僕がバカなせいで何を話しているのかわからない。
話しかけたくて悩む僕にアコウダイのおじさんは
優しく話しかけてくれた。
「今日は何か食べるのか?」
・・・ここは食堂だし食べないなら来ないよ。
「今日はアジの南蛮をいただきます」と僕は返した。
するとおじさんは「はっはっー」と笑っていた。
だからよく分からないんだよ。
この流れ・・何が楽しいのか難しいし
いきなりくる大喜利が難関すぎる(笑
会話もよく分からないから僕は
「アコウダイ好きですね」とおじさんに話しかけた。
「酒は日本酒だからな」と言うおじさん。
・・・?
やっぱりQとAが違う。
きんぴらもゴボウのウがないし。
大根おろしもオロシがカタカナで怖いし、
アコウダイのおじさんはいつもよく分からない。
この何もない空間の中、僕とおじさん二人の
時間が静かに流れていた。
頑張る皆々様を応援しております。
心の解説者®︎・構成ライター 平山 紘介
心の解説者®︎・構成ライター・講師・売り出し方・コーチング・心理・平山 紘介 コウスケさん
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